MEC 株式会社気象工学研究所

ドシャリスク

土砂災害警戒避難を支援するための雨量情報

ドシャリスクとは?

近年の土砂災害事例を対象として地上雨量計のデータを用いて有効性が確認されつつある新たな土砂災害危険度判定手法をメッシュ雨量に適用し、リアルタイムで提供を行う防災支援コンテンツ。 任意地点を対象に土砂災害警戒避難を支援するための雨量情報を提供可能。

手法の概要・特徴

雨量データを様々な観点から分析し、今まで経験したことが無い雨になっていれば、土砂災害危険性が高いと判定する手法。
⇒判定結果に基づき、避難を実施したが実際には災害が発生しなかった場合でも「災害が発生しなくて良かった」と納得できる。

【手法の考え方】

手法の考え方

【既往最大値を用いたCLラインの作成・更新】

既往最大値を用いたCLラインの作成・更新

【メッシュ(地点)毎の危険度判定】

メッシュ(地点)毎の危険度判定

雨量データの処理方法

国土交通省解析雨量を用いて、メッシュ雨量を整備
 ◆空間分解能:1km(世界測地系)
 ◆時間分解能:1時間
 ◆データ期間:1988年4月以降
※格子変換・空間内挿により格子サイズ、測地系を統一

0.1~4,000時間の25種類の半減期の実効雨量データベースを構築



【半減期の設定】

対数軸上でほぼ等間隔となるように25種類(0.1時間~4,000時間)の半減期を設定。

実効雨量とは
降雨量のうち、土中に残留する水分量を半減期を用いて表現した指標

実効雨量の算出方法

実効雨量

システム構成と情報提供画面

【システム構成】

土砂リスクシステム構成

【情報提供画面】

土砂リスク情報提供画面

【参考文献】
1)小杉他(2013):山体基岩内部の地下水位変動を解析するための実効雨量に基づく関数モデル,砂防学会誌,Vol.66,No.4
2)小杉・水山(2014):2014年7月9日に発生した長野県南木曽町の土石流災害の誘因となった降雨イベントの解析,砂防学会誌,Vol.67,No.4
3)小杉(2015):斜面崩壊の誘因となった降雨の評価方法,砂防学会誌, Vol.67,No.5